RAY所感レビュー

BUMP OF CHICKENの7thアルバム、RAYが発売されました。
一歩踏み出すためにバンプを聴く、あるいはバンプの歌詞を思い出す。
そんなファンは多いと思います。
近作もそんな背中を押してくれる曲が満載でした。
もちろん、ちょっとこれまでのアルバムとは違います。
2nd「リビングデッド」のように、向こう見ずでひたむきな登場人物に勇気をもらうでもない。
4th「ユグドラシル」のように、透徹した哲学がむき出しになっているわけでもない。
アルバムを通じて、自分の弱さ、情けなさ、世界のどうしようもなさがもっとも描かれている。
そこに加わる、大切な存在の不在(あるいはその予感)。
5th「orbital period」の締めくくりでは“探さなきゃね 君の「涙のふるさと」”と歌われます。
呼びかけを受けてか、6th「COSMONAUT」では、実直なほどに過去を追憶する曲が多かった。
【追憶の中の彼らに、胸を脹れる様、孤独でも、生きなきゃ】
7th「RAY」からは、そんなメッセージを受けました。
BUMP OF CHICKENにとっても新しい第一歩を踏み出したアルバムなのではないかと思います。