「生と死」から「世界と実存」へ

ユグドラシル」が「生と死」を主題に据えた作品なら、
orbital period」は「世界と実存」のアルバムと言える。
どちらも、「線を引き」、すなわち、2項対立を用いて、〈個〉のありようを描く。また「『生』と『死』」も、「『世界』と『実存』」も、いずれもコインの表裏であるような、本来不可分なものである。
「死」の「生」に対してのありよう、「世界」の「実存」に対してのありよう、これを比較して、前者を「良薬にも劇薬にもできるスパイス」、後者を「私たちの生活を支えるベッド」と形容することもできよう。これがまさにMUSICA2月号に掲載された鹿野淳氏によるものである。
ユグドラシルが「生と死」のアルバムって言うのはあまり確信をもって言ってることではないのですが、補足をさせてもらうと
・asgard=神々の国(=死の無い地帯)→midgard=中つ国(=死が意識される地帯)
ちなみにこの2界を結ぶのがビフレストという虹((hybrid)rainbow)。
・OLGの「光」が示すもの、ロストマンの「旅路の果て」が示すものとしての「死」。
・出立、決別モチーフの多さ。
このような感じになります。