覚書

女の子と弱い男の子のための唄

「老」「若」「男」「女」によって、歌の響き方(=享受形式)は異なる。もちろんバンプに限ったことではないが、今回男子と女子の享受形式の差異について思うところがあったので書き留めておく。 ここでの「響き方が違う」ということはどういうことか。一言…

結局「ギルド」は加藤を助けらんなかったわけだよなー

そんな当たり前のことをタイトルにしても。6月8日の秋葉原での連続通り魔事件の実行犯が、bbsにギルドの一部を抜粋して書き込んだという件について。 書き込み、事件発生からもう2ヶ月が経つ。*1事件にコメントすること自体がいまさらだし、その中でも、…

「生と死」から「世界と実存」へ

「ユグドラシル」が「生と死」を主題に据えた作品なら、 「orbital period」は「世界と実存」のアルバムと言える。 どちらも、「線を引き」、すなわち、2項対立を用いて、〈個〉のありようを描く。また「『生』と『死』」も、「『世界』と『実存』」も、い…

飴玉の唄 解釈

飴玉の歌について。「神様」と「飴玉」のメタファーについて書き出してみよう。 ・・・・ 神様 「神様」 A.個人の生では及び得ないような「彼方」に及びえている存在のメタファー(空間的無限者) B.個人の生を超えて「過去」からずっと「未来」まで続く存…

条件付き承認は不承認である

初めてタイトル聴いたとき、今日5月1日のことだと信じて疑わなかった(笑)だって「労働者」の「祝日」でしょー、まさに「人間という仕事」の同業者組合(=「ギルド」)に属する人たちにとっての「ホリデイ」じゃん。しかもこれって原理的に矛盾してること…

時間/空間

「時空」という言葉は字面からすれば時間と空間の両者について言及した語だと考えられるけども、実際の日常言語においては専ら前者のみを喚起してるように思える。真木悠介「時間の比較社会学」(岩波現代文庫)の序章でも、「人は自分の生が時間的に無限で…

「記憶と引き換えにして」

その涙と引き換えに その記憶と引き換えに この唄と引き換えに 僕らは行ける ここでは辛い思いや何かを切り捨てた過去「の記憶」が前進を可能にしている。 もし過去は現在と不可分であるという立場を取れても、彼にとっては過去が「僕」を支えることは無い。…

僕にしか見えない

いつだって見つけるよ 君の場所は 僕しか知らない僕しか見えない 大きな孤独と小さな誇りが主人公の中でその「君」をより一層輝かせています。果たして、「僕にしか見えない」「君」の存在が彼に与えるのは絶望かそれとも否か。 結局、言葉(名前)にも歌に…

僕らの中の僕

僕らの場所は 僕らの中に どんな時も とfire signでは唄われていますが、この部分は2通りに解釈することが出来ると思われます。 まず、「僕らの場所」というのは「僕ら」と言う集団の全員が共通に持つ場所だと捉える方法。例えばクラス・学校といった概念や…