雨の唄

COSMONAUT出たけど全然解釈してませんが、友達の唄が公開されたということでなんか書きますw

友達の唄

バンプを聴いてる人には、詞の内容はかなりすんなり入ってきたと思います。
ただ、ラスサビの2回し目で、コーラスが入ってくる箇所。

一人称が「私」から「僕」になり、二人称が「あなた」から「君」に変わるところがポイントです。
「どうかあなたと同じ笑顔できっと思い出してね」と言う呼びかけに対して、「ああ忘れないよ」と、今まで歌いかけられていた側が最後の最後で歌う主体に転じる所がこの曲の面白いところという風に解しています。

雨の唄、「天体観測」と「友達の唄」

そのイントロですが。

貴方が大きくなるまでに 雨の日なんて何度もある
その中の一度は一緒に濡れたこと 忘れちゃうかな

突然の雨に打たれる体験なんてもうしばらくぶりに無いですが、必ずそんな日は何度もあったし、そこに誰かいたはずでした。でも、それを全て覚えていないということに気付いて、とてもハッとさせられる出だしでした。あるいは、ドラえもんの最終回で、成長したのび太が「君はこれから何度もつまづく」、と呼びかけるシーンを彷彿とさせられます。

しかし、この雨に打たれているという情景、どこかで見たような…

予報外れの雨に打たれて泣きだしそうな
君の震える手を 握れなかった あの日を

はい。言わずと知れた、「天体観測」です。
これに気付いて、やべえ、天体観測の別視点!?とかテンションが急激に上がりました。歌詞を見てみると、なんかそれっぽい雰囲気が随所に感じられます。
「引っ張られて走った 帰り道を探して 」⇔「静寂と暗闇の帰り道を駆け抜けた」
「今私が 泣いていても」⇔「予報外れの雨に打たれて 泣き出しそうな君」
「知らない空に一番星」
「一人におびえ 迷った時 心の奥明り行き空く そうか貴方は こんなにそばに」
  ⇔「「イマ」というほうき星 君と二人追いかけている」

全て⇔で結んでますが、なんとなくイメージの結び付きそうなものを並べてみました。

極めつけは、

信じたままで 会えないままで どんどん僕は大人になる

という部分です。
もちろん解釈は人の自由なのですが、作者の藤原さんとしては天体観測は「雨の唄」であり、「恋愛のうたじゃねえよ」というつもりで作られています。
天体観測は恋を歌った唄である、という解釈を、僕自身は全く否定しませんが、仮に天体観測をローティーンの「友情の唄」みたいなものとしてとらえたとき、上記のフレーズはかなり切迫感した不安を与えるものとして響いてくるでしょう。

ですが、ことはそれほど単純ではないみたいで、

からの冷たかった手が 初めて掴んだ手に

この一節をどうにかしないと、話は全く食い違います。
天体観測では

君の震える手を 握ろうとしたあの日を

君の震える手を 握れなかった痛みも

と歌われており、「実際には二人は手をつなぐことができなかった」と言うのが僕の解釈でしたし、おそらく多くの人がそうなのではないでしょうか。

実は、「君の震える手」が掴んだのではないか?

こっから非常に無理やりな話になるんですが…笑

「握れなかった」とわざわざ主題化して歌うとき、そこに込められているものは何でしょうか。それはおそらく、実際に手と手が触れ合わなかったという客観的な情報と言うよりも、「痛みを知るのがただ怖いだけ」で、その手を取りに能動的にアクションできなかった自分への痛烈な自己批判の意が強いと思われます。
むろん、客観的な情報として「握れなかった」という解釈もできる、というかそれが普通の解釈だと思うのですが…。
こう読むことはできないでしょうか。「握れなかった」というのは「(怖くて、自分からは、)握れなかった」という意味ではないか、と。

そうなれば、話が何とか繋がります。

予報外れの雨。
それは大きくなるまでに何度もあるようなことだけれど、その日、震える声の相手の手を握るべきか否か、ずっと躊躇っているところに、その子の方から泣き顔を必死で隠して手を掴んでくれた。
俺は何を迷っていたんだろう。
どうして自分の方から手を差し伸べてやれなかったんだろう。
そんな痛みを隠しながら、旅立つ相手を笑ってなぐさめて、望遠鏡を担いで、その手をひっぱりながら暗闇走り抜けて行く…。


みたいなね!w

経験上、「ずっと躊躇う」というより、手を握るという選択肢を全く気付かなかった所に、相手の方にわざわざ握らせてしまった、という場合の方が「握れなかった」痛みは大きくも感じますが…。

旅立ったほうの子が「知らない空に一番星」を見つけたとき相手の事を思い出すというというのも、かなり辻褄の合いすぎる感じになります。


いままでの天体観測の解釈が少し変わりますし、一番最初の解釈がとても強引ではあるのですが、「天体観測」、「友達の唄」双方に、かなり具体的なすれ違いの内実が加味されて、少なくとも楽しみ方の一つとしてはアリなのではないかなと思います。さて、いかがでしょうか?

コード

あ、あとギターコード軽く耳コピしてみたので、もしよかったら参考にしてみてください。BUMP OF CHICKEN的なオンコードいっぱいです。とりあえず歌えるはずです笑。

intro
D E/D

Aメロ
E A/F# Dadd9
E A/F# Dadd9 E
A/C# D E A/F#
D E Asus4 A

Bメロ
D E/D C#m A/F#
Bm C#m D Esus4 E  解放ギャーン

サビ
C Csus4 G/B
Am7 Am7/G FM7
C/E F D/F#
C/G Am7 FM7 G
Csus4 C

intro
Aメロ
Bメロ
サビ

intro
D E/D F/D G/D (←ローコードのDでずっと上がってくやつです)

サビ×2

F G F G F G G# A#

ラスト
F G 繰り返し

最後の方のF G…はadd9系かもわかりません。